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税理士が考える時事ネタ

今月開始の「定額減税」について思うこと

今月から定額減税が始まります。
1人あたり4万円の減税。うち所得税(国税)から3万円、住民税(地方税)から1万円です。
ニュースなどでも盛んに流れてきますので、皆様ご承知ではないでしょうか。
内容はこれまでの事務所通信等でご案内の通りです。

この定額減税、とにかく評判が悪い・・・
今月以降に支給される給与から「控除される金額を減らす」ことで減税するのですが、実態はその事務処理負担を所得税については事業者(会社や個人事業主)、住民税については地方自治体に押し付けるものです。

制度自体も非常に複雑です。各社員の扶養者再確認、給与計算のイレギュラーな対応、明細書の様式見直しなど・・・、本来不要な事務負担がかなり増えてしまいました。
行政側も事情は同様のようです。一度市役所に課税内容確認の電話をしたところ、スムーズに回答いただき、かなり照会が多い様子でした。

コロナ禍初期に10万円全国民に給付したように、どうして同じ方法で4万円給付しなかったのだろう・・・
本当に疑問に感じています。

とにかく決まった制度ですのでその通りにやらなければいけません。当事務所としては、そのサポートをさせていただきます。
ただ、決まる前の段階で、会社の実情が分かっている税理士からの働きかけでなんとかならないものか・・・
税理士会には関連組織として税理士政治連盟があり、毎年税政改正に関する意見を陳情しています。
税理士は政治的な活動も非常に重要だと、今回の件で改めて実感しました。